時期に、時季になる。
身が引き締まるような寒さの中、
何故だか分からないけれど、
顔が赤らんでしまうぐらいの涙が出た。
きっと、凍えるあまり、
心がどうかしてしまったんだろう。
自転車を停めて、涙を拭いて、
アパートの階段を登る。
煙草とお香が混ざる匂いの中、
昼、食べ終えて残したままの食器、
飲みかけのマグカップ。
こんなに寒いのに、
モッズコートの中、汗ばむ身体、
臭う足と、臭うTシャツ。
こびりついた接客業の香り、
跳ねた油で火傷した右手、
獣が焼けた脂で、ベタつく髪の毛。
君は寝たかなと考える。
俺はまた今日も何故か寝れないだろう。
それに馴れない。何にも成れない。
何にもならない。こともない。
人を憎むことの浅はかさと、
憎まれてしまう未熟さを、
また、皿、洗いながら悩み、
待たされながら悔やむ。
君が寝れてたらいいな、
それでいいなと思う。
それだけでいいのになと思う。
ただ生きていこうと思う。
ただ、生きていこうと思う。
ただ、って言葉には、
たくさんが、含まれるからな。と記す。
朝になれば残した言葉の意味に
きっと、ハッと、させられる。
ブログ、素敵。おやすみなさい。