魚類
人の死や天災に酷く鈍感なのは、
是迄の生い立ちが大きく作用してるのではないだろうか。
幼少の時、大好きだった祖父が死んだのが最後。
涙を上手く流せなかったり、上手に悲しめない自分に、
余計に悲しくなったりする。
当事者意識という言葉に惑わされたり、
タイミングを得れない自分に苛ついたりして。
ここまで羅列した感情の幾つかも、
純な気持ちなのかは分からない。
でも、その全ての根源が、詰まる所、
純だったならば、どうなるだろう。
非現実の深海をを夢中で泳いでいたら、
現実という陸に上がった瞬間に、
呼吸がし辛くなったり。
しかし、人間。
上手く笑ったり、上手く悲しんだり、
できたり、できなかったり。
つまり、人間。
両生類になりたかったのに。
魚類では、この現実の陸では息ができない。