年末
右に行こうとする心を左に捻じ曲げ、
左に行こうとする心を右に捻じ曲げ、
捻くれた性格や思想を、出来る限り、
誰にも迷惑をかけないように、
真っ直ぐ、無垢に、向くように、無理矢理、
調整してきたつもりだった。
しかし、君への後ろめたさや、
僕の情けなさが、消えるわけではなく、
穏やかな表情での生活や、
楽しそうに笑顔でするライブを、
認めてくれない人は少なくはない。
僕は後悔は少ないけれど、
相反して正解も多くはない。
年末に漂う、日頃よりも強く感じる忙しさや、
何日に帰るよ。なんて、言う家族のやりとりを、
僕は未だに直視できずにいる。
恋人や家族は尊い。
それに、漸く、気付いたのは、この一年だった。
なのに、想いや思想に伴う生活を送れずにいる。
噛み締めた歯ぎしりで、奥歯は磨り減り、
生活の何にも実感が湧かず、噛み切ろうとした、
舌に、傷跡だけは、残った。
セーターを脱ごうとした際の静電気による火花は、
冬の晴天の夜の星と何ら変わらなかった。
分かるかい?
君の隣で寝ていた温もりを、今夜も思い出し、
一人で包まった、ヤニ臭い毛布の中、
僕は粒々と涙を流し、君を想った。
良い一年だったと思います。
傷つけた人は数知れないし、
自身、救われた人も少なくはない。
というか、数えきれない。
正直、来年になったら、
この濃霧を素早く振り払えるとは
思ってはいない。一切。
正しい月と書いて正月になる。
正すのか、正されるのか、は分からないが、
正月で、諸々と固めたい。
純に、
今年も生きててよかったし、
また来年も生きていたい。
そして、この一年を、形変えて、返したい。
僕に関わってくださった、多くの皆様、
本当にありがとうございました。
また来年も、こんな僕ですが、
宜しくお願い致します。
良い、お年を。